△(好き)と(好き)

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   …でも、だったらなんで  二人は切なそうなんだろう。  山ちゃんが告白して  裕翔くんはオッケーして  ハッピーエンド  ってならなかったの?  疑問ばかり浮かんでくる  気持ちとは裏腹に  心の何処かで  僕は、安心していた。  裕 「ねえ、ちねん    ((好き))って言葉の意味って    なんで一つじゃないのかな…?」  再び、顔を伏せながら  話し掛けてきた裕翔くんは  僕に難しい質問を投げ掛けてきた。  僕が思うに、((好き))には  たくさんの意味があると思う。  なんて説明したら分かんないけど  二つ言えることがある。  一つ目、  僕が思ってる((好き))は  裕翔くんと山ちゃんじゃ  …全然違うこと。  二つ目、  裕翔くんが僕に向ける((好き))と  僕が裕翔くんに向ける((好き))も  …全然違うっていうこと。  同じだけど、…違う。  言葉って難しい。  知 「…僕にも分かんない」  ほんとは、なんとなく  分かってたけど  言うのをやめておいた。  すると、  顔を上げた裕翔くんが  泣きそうにこちらをみた。  裕 「知念にも分かんないこと    僕が知ってる訳ないか…    …でも、僕がちゃんと    分かってたら山ちゃんのこと    傷つけることもなかった…っ」  
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