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…でも、だったらなんで
二人は切なそうなんだろう。
山ちゃんが告白して
裕翔くんはオッケーして
ハッピーエンド
ってならなかったの?
疑問ばかり浮かんでくる
気持ちとは裏腹に
心の何処かで
僕は、安心していた。
裕 「ねえ、ちねん
((好き))って言葉の意味って
なんで一つじゃないのかな…?」
再び、顔を伏せながら
話し掛けてきた裕翔くんは
僕に難しい質問を投げ掛けてきた。
僕が思うに、((好き))には
たくさんの意味があると思う。
なんて説明したら分かんないけど
二つ言えることがある。
一つ目、
僕が思ってる((好き))は
裕翔くんと山ちゃんじゃ
…全然違うこと。
二つ目、
裕翔くんが僕に向ける((好き))と
僕が裕翔くんに向ける((好き))も
…全然違うっていうこと。
同じだけど、…違う。
言葉って難しい。
知 「…僕にも分かんない」
ほんとは、なんとなく
分かってたけど
言うのをやめておいた。
すると、
顔を上げた裕翔くんが
泣きそうにこちらをみた。
裕 「知念にも分かんないこと
僕が知ってる訳ないか…
…でも、僕がちゃんと
分かってたら山ちゃんのこと
傷つけることもなかった…っ」
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