友達

6/6
前へ
/40ページ
次へ
って待てぇぇぇぇぇぇぇい!! 話がスッゴく、ずれているではないかッ! 話を元に戻す。 「と、ところで!」 「…誤魔化した」 アハハッと無邪気に笑う季織。 こ、このアマァ…! 俺をからかって楽しいのか、こんちきしょう… 「話を戻すんだッ!」 「はいはい…」 正直、俺は焦っていた。 あと少しで季織と別れてしまうではないか。 早く教えてもらわないと、今夜は一睡も出来ない。 ふざけてるように見えるが…俺は真剣だった。 「俺は…どうすりゃいいんだ?」 「…率直に言うと、とりあえず謝る。話はそれからだよ」 「そうだよな」 俺は何を考えてたんだ…こんなの聞くまでもないじゃないか。 …いや、俺は自分のすべき行動はわかっていたんだ。   ・・・・・ だが不安だったんだ。 俺は自分の愚行により散々な目にあっている身だ。 だから不安で仕方がなかった。 …今回もまた、親友に赦しがたい行動をとってしまうのではないか?――と。 だから俺は、おそらく他人の同意が欲しかった。 そして季織と同意見であった俺は、安心したのだろう。 「さくっと仲直りしてくるか!」 「それでこそ夜美だよ」 こんな感じで 自分の全てをさらけ出せる季織は、大切な友達なんだと改めて感じた。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加