捨て猫姫と極道高校生（ナイト）

１

「えーと、露端北高等学校、２年７組、10番、大都規史、高校生？」

「ええ」

露端北高等学校、俺の通う高校。

露端市内ではだいたい三位（学力）の公立高校。

「あはは、高校生か、失礼失礼」

「はあ」

どうやら警察送りはないらしい。前になにもしてないのに送られたことがあった。

今日もなにもしてないが。

「いやね、『怖い人がいる』て通報あったから」

「はあ、それはそれは」

通報者に言いたい、「人を見た目で判断するな」と

「ごめんね」

「ご苦労様です」

警察のおっちゃんは手帳を俺に返し、去っていく。

「はあ、またか」

ため息をつきつつ、手帳をしまった。