1、橋本優介

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けんちゃんさんは 一人一人送ってくれるらしく 運転してるけんちゃんさんと優君と理絵は家が近く必然的に私が最初に送られることになった 車内では 理絵が私の膝に頭を乗っけ 寝ていた 「由紀も眠かったら寝ていいよ」 優君の言葉に私は首をふりながら大丈夫と答え ただぼーっと理絵の寝顔を見ていると その可愛さに笑みがこぼれてきた 「本当に由紀ちゃんは理絵が好きなんだね」 けんちゃんさんが ミラー越しに目を細めて笑っている 「理絵のこときっとまだまだわかっていないですが、…大好きです」 照れながら私は言った 「理絵って俺と話すとき由紀ちゃんの話しかしないんだよ」 え― 「理絵も由紀ちゃんのことが好きなんだろうね」 私は思いがけず知った理絵の一部に 驚いて それでもけんちゃんさんが嘘をつくとも思わなくて 嬉しかった ただ純粋に嬉しかった 顔が赤くなるのが自分でもわかる
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