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「優介とどんな感じ?」
朝、学校の教室で
理絵が開口一番にそう聞いてきた
「おはよ。どんな感じって…別に、これといってかわりはないよ?」
私は理絵に笑いかけながら
自分の席にむかう
「した?」
「…は?」
理絵が真剣になって聞いてきた言葉に
私は一瞬戸惑って
それでもすぐに平静を取り戻し否定する
「へぇ。珍しいな。あいつ手が早いのに」
大事にされてるんだ
そう言って理絵は自分の席に戻っていった
私は鞄を置き
理絵の席にむかう
理絵の言葉を脳内で反芻させながら
「手、早いの?」
私がそう聞くと
理絵は
笑いに含みを持たせながら
早いよとかえしてきた
気をつけなよ。理絵はそれだけ言うと
机に突っ伏したので
私は自分の席に戻ることにした
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