1、橋本優介

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「由紀…?」 「え。…わわっ」 呼びかけにハットすると 優君が俯き気味な私の顔をのぞき込むようにしていた 「急に黙るから、どうかしたの?」 「ごめんごめん。ちと呆けてた」 うぅ… 理絵が変なこと言うから 考えてしまう せっかく久しぶりに 優君とカラオケなのにな 「なんか曲いれたら?」 優君は私に デンモクを渡しながらそう言うと 自分は分厚い冊子で 曲を探し始めた 家にいたらどうしても 考えてしまい 我慢ができなくなると言われた私は カラオケに行くことを提案した 人と遊びに行くことが少ない私には カラオケしか思いつかなかったから でも カラオケも個室に変わりなく 優君は 私にぺたぺたとくっついてきた 「由紀ー…。大好きー…。」 そう言って後ろから抱きしめてくる優君は我慢してる感じを隠すことなく 少しずつ反応し始めている それを私に押しつけてくる 私は気づかない振りをし続け その日も 門限が近づいてきたので 帰ることになった
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