1、橋本優介

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彼はは私の友人の彼氏だった。 別れた後も交流があったらしく、友人が私たちを引き合わせてくれたのだ だから私はその日、学校で友人に付き合うことになったことを告げた。 「ふーん」 そう言いながら彼女は少しつまらなさそうに、携帯をいじっていた。 そっちが引き合わせたのに、なんでそんなにつまらなそうなのかと考えながらも こうなると話しかけても大概返ってこないことはわかっているので私は自分の席に戻ることにした。 その日の放課後 長い終礼を終え 、ぞろぞろとみんながクラスから出ていくなか、 理絵と一緒に帰るため席から動かずにいた。 一番前の窓側の席 一番前ということと、夏は暑く冬は寒いという クラスで一番不人気席であり 目の悪い生徒は一番前の席のみ自由に選択できることになっているため 私は毎回この席を選んでいる 理由は特にないが なんとなく この席を気に入っているのだ
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