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信長は小牧山城よりさらに北方に新たに城を造り、そこに移るという噂を流した。
家臣らはさらに反対一色となった。
反対意見が出揃ったところで、信長は家中の意見を吟味した結果として、移転先を小牧山城に変更する旨を達した。
すると、最初に小牧山城に反対していた家臣らも、皆移転に同意した。
これは、自分が求めていることを納得させる為に、自分が求めている以上の物を提案し、最終的に妥協したように見せることにより、当初の提案を納得させるという人間心理を付いたものだ。
義平が今回尾張衆に使った策も、これと同様である。
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