忠義の心

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その時、徳川方がどう思うか。 飛んで火に入る夏の虫と思うだろうか。 いや、そうは思うまい。 我らを滅ぼすつもりはない、そして我らを信頼してくれていると思うはずである。 岡崎城に篭っている面々の中には、親本多派がいないことも計算に入っている。 しかし万一ということもあろう。 家臣らが危ないということは尤もである。 だが、これが成功すれば、徳川の、三河武士の心を捉えることができる。 三河武士の忠誠心は並ではない。
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