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が、今俺の目の前で繰り広げられているシーンは、嘘が微塵も感じられない。
後ろの方で伏している徳川の家臣からも、絶対に家康を助けたいという思いが伝わってくる。
こんなに真剣な目をしている人間を俺は今まで見たことがない。
現代では味わえないことであろう。
忠次「お願い申し上げます。藤堂様。」
(三河武士の忠義とはこれ程のものか…。ちと試してみるか。)
俺は一番後ろで必死に頭を畳に擦り付けている者に目を付けた。
(あんな若い者までが、あのように必死な目をしておる。)
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