忠義の心

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俺は家康の言葉を無視して、平八郎を見つめていた。 平八郎の所作は淀みがなく、美しくさえある。 俺が知っている時代劇等で見たことのある切腹の作法とは少々違うが、それらしい形へと進んでいく。 周りの皆も、その美しさに目を奪われていたが、いよいよという時になると、止めがはいった。 ?「平八郎、止めんかっ。」 皆が同じような言葉で、平八郎を諌める。 家康「藤堂様。何卒、平八郎をお許し下さい。」 「三河武士とは美しいのー。」
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