嫡男誕生

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そして戻ってきた早々、妻の慶子が産気づいたのだ。 俺は立会い出産を望んだが、初めて慶子の侍女にこっぴどく注意された。 まぁ、この時代に立会い出産などあろうはずもないのだが。 そんな訳で、出産する部屋よりうんと離された場所で待機させられている。 「やはり落ち着かんな。しょうがない、権兵衛よ、あれをやるぞ。」 権兵衛「あれ…でございますか?」 あれとは、ラマーズ法である。 俗にいう『ヒィーヒィーフー』である。
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