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美由紀は満に視線を移して、静かに、
「--神の命令でもなければ、この炎は鎮火しないでしょうね」
そう言った。
まるで自虐を吐いた様な忌ま忌ましそうな表情が、未だ零の頭から離れなかった。
学校をサボって(満を見に行って)土日をプラスした三連休のど真ん中。
土曜日。
バイトもしていない零は自室のベッドの上にグダリと寝転がり、暇を持て余していた。
天井を見上げ、ただボーッとする。
家電がクーラーしかないこの部屋ではやる事がなかったのだ。
かといって、外に出るのも、ましてや部屋から出る事さえ気が退けていた。
周りは人間にして人間にあらずなミュータントだらけで、自分一人がただの人間なんだという事実を知った以上、ソレはどうしようもなかった。
クーラーの冷風が心地好く、わざわざ蒸し暑い廊下へと出る理由もイマイチ見付からず、ただ引きこもって無駄に時間を過ごしていたのだった。
そんな零を見透かしたかの如く、ピリリリリリ!! と枕元に置いてあった携帯電話がメールを知らせる短い電子音を鳴らした。
「ん」
手を伸ばして、携帯電話を引き寄せる。
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