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「あはははは、はっはっはっはははっ!!」
アホみたいに笑い続ける三沢は天井に笑顔を振り撒いていて、桂達の様子には気付いていない様だ。
酔っているというよりはラリっている、の表現が正しいのかもしれない。
今まで接触していただけだった唇が、無理矢理開かれた。
そこから舌が……、刹那。
バガンッ!! と今まで聞いた事がない程に大きな破裂音の様な轟音が部屋に轟いた。
「ッ!?」
桂零は咄嗟に反応し、青井を突き放す様に押し退けて上体を起こして辺りを見回した。
「何よー。痛い~」
ぐずる青井。
ふと、三沢の笑い声が止まっている事に気付く。
不満そうな青井は酔いのせいか状況に気付いていない様だった。
すぐに振り返り、
「おい、裕也!?」
「……、」
返事はない。
まだ何が起こったか分かった訳ではないが、雰囲気が一変し、異様になった事で桂零の表情は真っ青に染め上がった。
背筋がゾクゾクと疼き、喉が干上がる。
ダラリ、と粘着質な液体が三沢の額から垂れた。
それは眉間を通りこして頬を伝い、胡座をかく三沢の膝へと落ちて柔らかそうな素材の服に赤い点を作った。
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