日常が崩れ落ちる音。

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星空が綺麗だな……、何て気取った事を思う桂零。などという事はなく、蹴られた時に青井のパンツ見えなかったかな、なんて思いながら綺麗な夜空と想像上のソレを重ね合わせている。 数秒程そうしていた所で、今なら少し首を動かせば生で拝めるんじゃねぇか? と気付いて、視線を青井の立つ方向へと持っていく。 青井の身長は高く、足も長い。いくら足元側にいるとはいえ、見える、と桂零は確信していた。 しかし、現実は酷である。 「ホット……パンツ……だと……? 夏なのに……ホット……」 桂零の口から漏れた本心により、青井は桂零の視線に気付く。 辿ると、自分の腰、いや、股にその視線が突き刺さっているのが分かった。 「どこ見てんのよ変態ぃいいいいい!!」 グボッ、と青井のサンダルを履いた足が桂零の腹の真ん中に減り込んだ。 「しかも鼻血まで出してッ!!」 何度も何度も踏まれながら、桂零は「鼻血?」と手を鼻と上唇の間に持っていく。 汗とはまた違う水っぽさ。 手を翳して見ると確かに血が付いている。 しかし、興奮した、とは思わなかった。
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