動き出す歯車

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「嗚呼、殺したい。撲殺塵殺抹殺暗殺黙殺刺殺必殺相殺爆殺圧殺殴殺鏖殺格殺生殺虐殺挟殺禁殺撃殺絞殺劫殺構殺故殺誤殺恨殺残殺惨殺斬殺三重殺自殺射殺重殺銃殺粛殺族殺etc.etc.嗚呼、殺したい」 一部間違った意味もあるが、この身体の芯から沸き出れ殺意は本物だ。 身体が段々と暑くなっていくが、それに比例するかのように頭は冷めていく。 それに伴い、今にも襲い掛かろうとする身体を落ち着かせる。 相手は仮にも魔物である。それに鬼の名を冠している。 つまり、攻撃力は高いと考えていいはずだ。それに比べてこの身体は、あの本によると脆いらしい。 いや、試しに壁を殴ると、殴った拳から肘までが土のように崩れたことからも本当だろう。(ただ、直ぐに無くなった肘から先は、直ぐに生えた) つまり、直接的な格闘は好ましく無い。何か武器が欲しい。できたら鋭利な刃物が。 ゴブリンに気取らないように慎重に辺りを見渡すも、都合良く刃物が落ちているはずも無かった。
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