動き出す歯車

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そう一先ず結論づけた後、僕はゴブリンを喰らった。 皮膚を血管を血を肉を臓物を脳を喰らった。 喰った感想は、噛みにくいゴムのような食感に、味は味覚が薄いのか特に何も感じなかった。 そうして、食い終わると身体に異変が起こった。 それは、仮初めの万能感を得たように、今なら何でも出来そうな気がした。 そう。例えるのならば、この世の支配者になった気分だ。 押さえきれない感情が言葉となり口からでた。 「良い。実に良い。ククク、クハハハッ!!最高だ。最高に最強だっ」 「僕は、いや俺様は最高の力を手にした。良いじゃないか、キメラもホムンクルスも。まるで世界が俺様を愛していると錯覚するよッ」 そう、僕は舞い上がっていた。理性が警鐘を鳴らしているのにも気づかずに。 だから、近くにオーク(豚人)を見つけた時襲いかかったのは当然の結果だった。 雑魚めッ醜い顔を見せた罰だっ!!とか叫びながら。 結果は惨敗。命からがら逃げた。惨めで憐れに足を引き摺りながらね。
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