2-4 再会

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『うん、元気だよ。佐野君、教師になったんだってね。良かったね、夢が叶って』 「え、あ…渡辺先生から聞いたんですか?」 『そうそう。先生とは毎年年賀状のやり取りしてて…』 「…そうですか」 変わらない彼女の少し幼い話声が、脳内を高校時代に一気に引き戻す。 あの頃の記憶がものすごい勢いで頭をかけ巡り、少し息がつまるのを感じた。 『どうしたの?今日は』 「先生」 『ん?』 「結婚、と…出産、おめでとう」 『…ありがとう』 少し間を置いて聞こえた彼女の声は、とても幸せそうだった。 先生が幸せになってくれて良かった。 そう思う心と、そうではない心がぐるぐると混ざり合う。 なんて声に出したらいいのかわからなくて、口を開いては閉じてを繰り返していた。 ・
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