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「はっ……!!」
理駆は叫び声と共に目が覚めた。
あり得るはずのない夢を見て、うなされていた理駆の身体は、汗が全身から吹き出ていた。
「…こ、こわ…」
時計を見ると、時刻は既に朝の10時を指していた。
「うわぁ!遅刻~!!」
理駆は制服に素早く着替え、朝御飯抜きで家を出た。
家の施錠は急いでる中でもしっかりし、走って学校へと向かった。
通学路を走っていると、見覚えのある影を見つけた。
「あれ、逢氷…」
瞬間、今朝見た夢を思い出す理駆。
理駆はその思考を振り切るようにして首を振り、逢氷に話し掛けた。
「逢氷ー!」
「あ、理駆!おはよ」
「逢氷、遅刻だぜ?」
「理駆がいるからいーの!」
逢氷はいつもの満面の笑みで、理駆と一緒に走り出す。
逢氷の手には、音楽プレイヤーが握られていた。
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