理駆〈君〉は逢氷〈僕〉だけのもの

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逢氷は、殺風景なひんやりした壁にもたれながら微笑む。 そして、服の中から何かを取り出し、それに向かって語りかける。 「僕が死ぬまで…一緒だね…」 それは、行方不明のはずの理駆の心臓だった。 逢氷は理駆の心臓を持ちながら言う。 「理駆、冷えてるよ……? …また、暖めてあげる……」 そう言って逢氷は、再び服の中にそれをしまった。
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