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理駆は固まった。
昨日自分がされたこととほぼ同じ内容のことを、逢氷はされていたから。
しかも、集団で。
「女子集団からもされたし、男子集団からもされたらしい。
毎日のように身体を弄ばれて、挙げ句の果てには……男に」
「それ以上は聞きたくない!」
理駆は雅也の言葉を遮って、大声で叫んだ。
雅也はそれを聞き入れ、それから黙った。
そして、理駆の携帯が鳴る。
メールの送信者は、また逢氷。
『あいにいくよ』
平仮名で書かれた文面からは、焦りが見られる。
そしてすぐに、また家のインターホンが鳴った。
「雅也!隠れろ!」
「えっ!おい……」
逢氷は雅也を嫌っていると知っている理駆は、雅也を鍵の掛かる押し入れに隠した。
そしてすぐに玄関に行くと、そこには逢氷が息を切らして立っていた。
「逢氷…どした?」
逢氷は、理駆に聞き返した。
「いるんでしょう……?ここに、沖野 雅也が!!」
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