そのあと

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 相変わらず私達は会話を弾ませ、作業が思うようにはかどらなかった。  噂の真相を知って安堵した他生徒達も、まだ見受けられる。いや、もう下校している人達の方が多い……。 「美咲、作業すすめなきゃ!!」  焦り、声がちょっと上擦ってしまった。急ぎ作業を黙々とこなし、何時しか周りも静かな事に気がついた。  ポツン、ポツンと数人しか残っていない。 「美咲! 外真っ暗、もう帰ろう?」 「そうね。あ、トイレ行きたいから片付けして待ってて」  美咲は「ちょっ、待っ――」と言う返事も聞かずに家庭科室を出て行ってしまった。
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