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それに…機巧人形とは思えない位にこいつは綺麗だ。
だが首の後ろに繋がれたケーブルからすると、こいつの話も合致していると思えてくる。
「分かった、とりあえずはお前の話は合っていると考えよう。んで俺は起動するために何をすればいいんだ?」
---口づけ、キスです。
……Pardon?
「キス…ってアレだよな、マウストゥマウスってやつだよな?」
---はい。出来れば深い、ディープな方でお願いします。
「…マジですか」
---大真面目です。
そうメイドが念波で言うと、カプセルのハッチが開いた。当然メイド本体は眠り姫状態。
マジでか…さっき機巧人形には見えないほど綺麗って言ったばっかなのに。
俺のファーストキスはこの美人なメイドさんにくれてやらなきゃならないのか…まあ多少の嬉しさもあるが。
---あの…私にも疑問があるのですが、よろしいでしょうか?
「なんだ?今は思春期特有の感情との葛藤をしているから簡単なのを頼む」
---アナタは私を起動するのに困惑はしますが、断ろうとはしません。
普通なら場所も場所ですし、私の存在自体に疑問を持ち、気味悪く感じると思うのですが。
…何故異端の私をここまで受け入れてくれるのでしょう?
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