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ここは俺の部屋、俺は椅子に座り、アリスはその前に立っている。
「さて…まずは自己紹介からだな。
俺は南乃翔、一応高二だ。
スキルはなし、無能力(ノットスキル)ってやつだな。
今はゴールデン・ウィークという長期休暇で家に居るが、明日からは学校の寮で生活することになってる。
さて、次はアリスだ」
ホントに何も説明することがないのよね…スキルがあればもう少し説明の内容が増えるんだけど。
「かしこまりました。
私はアリス、万能型機巧人形(マルチマシナリー)です。その名の通り家事や戦闘など、あらゆる状況に対応出来る機巧人形として作られました。
特徴としては半生体パーツが使われているので、普通の人間のような食事など排泄も必要な他、子は産めませんが夜の営みなども「分かった、いや分かってなくてもそこでストップだ」
アリス君、君はいきなり何を言っているんだ?そして無表情で頬を赤らめないの。
しかしなるほど、半生体パーツが何だかは知らないが、それのおかけでアリスは人間のような感触を持っているのか。
「それじゃあ俺から質問だ。
お前は転移系のスキルを持っているのか?」
でないと俺の家までの瞬間移動が説明できないからな。
「私には転移系の『空間軸転移(ワープ)』の他、『属性操作(エレメントマスター)』と『念話送信(アウトテレパス)』のスキルが搭載されています」
…とりあえず唖然。
持てるスキルは一人につき一つ、これは当たり前のことだからだ。
つまりアリスは戦闘型機巧人形三体分の力を持っている、ということだ。
しかも二つ目の『属性操作』はかなりレアなスキルで、火水風土雷を(それぞれの特価系にはかなり劣るが)操るというかなり強力なものだ。
俺…すごい人をメイドにしちゃったかも。
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