取引

39/40
前へ
/212ページ
次へ
「ああ」 伊和の言葉に同意する彼等の目は、確実に白亜と雅が同一人物と認めさせる何かを得ようとしていた 何か…… 変な気分 1年前まではこうやって身近にいて楽しく笑いあっていた なのに今はもう、近付くことさえ許されない 近付いたら最後、彼等を壊してしまいそうだから もう、彼等を傷付けたくない…… 無意識にぐっと唇を噛む クロスを作っていた腕をダランッと下に下ろした チリンッ 儚い音が響く 「あ……!」 鳴ってしまった…… 多分、他の人達には聞こえてないはず
/212ページ

最初のコメントを投稿しよう!

757人が本棚に入れています
本棚に追加