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繁華街は人が多く、逃走者にとって絶好のポイントだった
しかしこの辺の地理に明るい白亜には関係ない
あらかじめ予想していた逃走ルートを絞り込んでいた白亜にとって、逃走者の居場所を掴むのは造作もないことだった
私も一応殺し屋だから警察にも、敵対してるマフィアにも狙われる
だからそれ関係に携わってる人間の心理なんて手に取るようにわかってしまう
繁華街を走りながらふと、そんなことを思った
隣の梔は相変わらず無言で白亜と同じスピードで走っている
２人は黙々と繁華街を駆け抜けた
｢梔、あれ｣
数分走ったところで見つけたスパイの姿
スパイは完全に撒いたと勘違いしたのか、少し顔が緩んでいた
｢……規則第９条、裏切り者は死をもって償え｣
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