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安堵しきったスパイの顔がみるみる間に青くなってゆく
白亜はトンッと的確にスパイの首に手刀を下ろした
糸が切れたようにダランッとなるスパイの身体を梔が支える
「梔、これよろしく。私の部屋まで。純がいるはずだから」
ホテルの鍵を渡すと、梔はスパイを背負いながらニッと笑った
「りょーかい!はぁ……やーっと喋れる」
ニコニコと笑いながら話す梔はまるで人が変わったようにペラペラと喋りだした
「梔。いいの?喋って。ボスに怒られるよ」
「平気平気。つーか、ボス酷いよねー。俺が喋ること好きな上でこんな名前つけて!」
そう
梔は喋ることが大好きなのだ
そのせいで任務中、挙げ句の果てには会議でもマシンガントークのように喋りだしたのだ
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