境界線

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「雅、待ってたらいいですか?」 「んー、めんどうだから着いてこい」 あっけらかんにそう言う銀条に苦笑することしか出来なかった がらがらとドアが開く しかし中のざわめきは一向に収まらない 「てめーら黙れー。新しい転入生が困ってるだろ」 ピタッと止まった会話に向けられる視線 好奇な瞳がいくつも寄せられた 「初めまして!一之宮雅です。よろしくね」 いつも使わないような言葉遣いと笑顔 一之宮雅は夜霧白亜と正反対の性格だ…… 「一之宮はあそこな」 指差された先はなぜか不自然に周りが空いていた 多分周りは不良…… カタッと自分の席に座ると前から声をかけられた 「雅ちゃん!あたし美上呉羽(ミカミ クレハ)!呉羽って呼んで?」 「よろしくね?呉羽!雅も雅でいいよ?」
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