境界線

33/40

756人が本棚に入れています
本棚に追加
/212ページ
皆は弱くない 私が……胡蝶蘭10代目総長が弱かったんだ 誰も守れずただただ血の海で泣いていた 弱い 弱かった あの時の私がどれだけ皆に守られていたか今になって感じる 大っ嫌いなあの時の私 身勝手な行動しか出来なかった 「血竜はね、最悪だった。族同士の戦いにあいつらは……こ」 ガラガラガラ 扉を開ける音が呉羽の言葉を遮るように鳴った 「はよー!」 「相変わらず、重役出勤だな!」 クラスメイトの暖かい声が響いた 私の周りの不良達が来たのか…… 白亜は自分に関係ないというように扉に背を向け、呉羽の遮られた言葉を待った
/212ページ

最初のコメントを投稿しよう!

756人が本棚に入れています
本棚に追加