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「もー!ごめんね?雅!」
「気にしてないよ?」
ニッコリと笑みを向けると呉羽も同じように笑った
「さっきの風原伊和は胡蝶蘭副総長。11代目を継ぐ者なんだ。だけど伊和は前の総長が姿を現すまで総長にならないって言い張ってるの」
私が姿を現すまで?
なんで?
疑問がありすぎて頭の中がパンクしていく
元々考えることが苦手な白亜は頭を捻るばかりだった
「なんで伊和……君は総長に姿を現してほしいのかな?」
いつもの癖で伊和と呼びそうになった
「なんでだろうね?失踪の理由が知りたいとか?」
「失踪の理由……ね……」
ポツリとそう呟いた
その呟きは静かに静かに消えてゆく
まるで1年前白亜が失踪した時のように……――――
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