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「梔(クチナシ)……か」
名の通り……というか仕事中は一切喋らないため、その名がついた
梔はコクリと頷き、バイクを発進させる
純もそれに並ぶようにバイクを発進させた
―――――
ここが金子組傘下、宇緒(ウオ)組の事務所か……
黄木組よりは少し大きいその建物はひっそりと建てられていた
梔は黄木を担ぎ上げ、先に建物へ入っていく純を追いかける
白亜もその後に続くように建物へ入った
「誰だ!」
突然現れた私達を敵だと思ったのか、銃を向けてきた
その様子を冷ややかに見た後、純が大声で
「黄木を連れてきた」
それだけ言った
シンッと静まり返る事務所内
純は梔に手で合図すると、梔はごろっと黄木を床に転がした
その後、梔は何も言わず事務所を後にした
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