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――――――
「久しぶり、私の部屋」
白亜はポツリと真っ暗闇に向かって呟いた
白亜が部屋と呼んだこの場所は夜霧組の白亜の部屋
何も変わっていない
ゴソゴソと記憶を頼りにクローゼットを漁った
あった
十字架のネックレスを見つけて思わず顔が綻ぶ
しかしそれもつかの間
白亜は一瞬で仕事と同じ顔つきになる
明らかに白亜に向けての殺気が強く放たれたからだ
カチッ
部屋の明かりがつく
辺りが明るく照らされた
「誰だ」
パチッと目があった
恍雅(コウガ)兄……
「てめぇは誰だと聞いている。白亜の部屋を荒らす奴は容赦しねぇ」
別に怒鳴っているわけじゃない
なのにその身を固まらせるようなその声
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