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その時放った言葉は無意識に素で言っていた
距離もあったからしっかり聞いていないと普通は誰のものか分からない
だけど胡蝶蘭は……
「は……くあ?」
代表のように声を出した伊和を筆頭にいくつもの目が白亜に寄せられた
「白亜?悪いけど人違い」
必死に低い声でそう訴える
「伊和!やっぱり違うんじゃないの?本人も否定してるし……」
太一は少し悲しそうに顔を歪めながら伊和に言う
しかし伊和は決して白亜から目を離さなかった
「白亜は消えたんだ。あの……1年前」
桐生も太一の言葉に加えるように白亜じゃないと主張する
しかし、紫葉だけは違った
「俺にはあれが白亜に見える」
そういって紫葉はまっすぐと白亜に足を向けた
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