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紫葉は昔から勘だけは異常にいい
それが仇になるなんて……
白亜は少し顔を歪め紫葉を見つめる
紫葉はフードから微かに見える目をじっと見つめながらゆっくりと歩み寄った
その時
「黒猫!」
後ろから名前を呼ばれた
ナイスタイミング
白亜は微かに口角をあげパッと声の方に振り向く
そこにはバイクに乗る純の姿があった
「ありがと、鳳凰」
小さくそう呟いた後、純が乗るバイクに乗り込んだ
そのまま繁華街を抜ける
純のバイクテクニックには誰にも勝てないことを知っている白亜は安心したように純にもたれかかった
はぁ……
助かった
何であんなとこで会うんだろ……
私がいた時はあんまり繁華街に行かなかったのに
そんな昔のことを思いながら小さくため息をついた
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