取引

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「白亜という単語が禁句なんて言ってないだろ?それに俺は、お前を美架さんの知り合いってことで、テスト無しでこの学校に入れてるんだ。俺がただでそこまで守ると思うか?不公平過ぎるだろ」 楸の本性が露になる 白亜は少しも無表情を崩さず、楸が座る革張りソファーに腰かけた 目の前にいる楸に白亜は不敵に笑みを漏らす 「だから言ったじゃないですか。取引をすると」 「……その作ったような喋り方、止めろ」 じっと白亜を見つめる楸の視線に耐えれなくなる 白亜は少し肩を竦めた 「分かった。じゃあ手短に。私をただでここに入れろとは言わない。だけど私は頭が悪い。だから、楸さんの望むことを叶える。ただし、私に関わるものは一切引き受けない。その代わり、どれだけ危ないことでもするよ。OK?」
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