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ギキッという音と共に入ってきたのは、理事長誘拐の依頼人だった
つまり、楸ということだ
何でここに……
計画、丸潰れ
眉をしかめながら楸を見る
こちらはフードを被っているため相手に顔は見られていない
それだけが不幸中の幸いと言えるだろう
「君が……白亜の……」
楸は少し強い視線で白亜を睨む
微量の殺気が白亜を包んだ
「任務、完遂」
出来るだけ低い声でそう告げる
そしてソファーに倒れている朝風理事長を指さした
もう私がすることはない
早足で扉に向かい部屋を出ようとした
逃げるように出ようとしたことに気付いたのか、否か楸は白亜を止める
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