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2016年8月12日
14:00 福岡県
航空自衛隊 築城基地
緊急発進待機室
ここはスクランブル発進のための待機室である。
航空自衛隊は日本の領空を監視し侵犯の恐れがある敵味方識別不明機<アンノウン>には実弾を搭載した戦闘機を上げて対処させる。
1年365日24時間数秒の休みなく待機している。
2人のパイロットがソファーに座っていた
1人は背は低めで、顔はまだ幼さが残る第304飛行隊1等空尉国村孝(クニムラタケシ)がいた
もう1人は背は高く、浅黒い肌をした第304飛行隊飛行班長3等空佐如月龍治(キサラギリュウジ)がいた。
国村「しかし班長……こんな暑い日には敵さんに来てほしくないですね…」
如月は飛行班長なので簡単に言えば隊長の立場である
隊のネームはトレロである
如月「そうだな。だが油断はするなよ。何があるかわからんからな」
国村「了解です。そういえば班長の息子さん、何歳になったんですか?」
如月「あ~中学2年になったな。国村は彼女とかいるのか?」
国村「いますよ!写真見ますか?」
そのとき赤く塗られた電話が鳴った。
直ぐさま係が取り叫んだ。
係「緊急発進!」
その瞬間如月達パイロットと整備士は待機していた機体へと走り出した
待機していた機体はF-15Jイーグル
アメリカ製の制空戦闘機で世界最強とまで言われていた戦闘機であった。
如月「ライトエンジン出力65パーセント!レフトエンジンスタート!」
「出力65パーセント!」
そして発進準備の整った如月機と国村機は待機ハンガー<格納庫>からゆっくりとタキシング<助走>してきた。
その後滑走路まで出て管制塔へ発進許可を求めた。
如月「築城タワー。こちらトレロ1スクランブル発進許可を。」
管制塔「トレロ1スクランブル!」
許可を得た2機のF-15は一気に加速し機首を上げた。
離陸後管制塔の指示に従い国籍不明機の方位へと機首を向けた。
国村「班長。やっぱ来ましたね。」
如月「お前の彼女の写真後で見せてもらうからな。」
国村「ラジャー!」
防空指揮所「こちらジャッグル、トレロ1。」
如月「こちらトレロ1。」
防空指揮所「不明機をレーダーにて確認方位30度・距離16マイル・高度2万7000フィート・不明機針路120・速度マッハ0.5。」
如月「ラジャー、レーダーにて確認方位30度・距離16マイル高度2万7000フィート。」
防空指揮所「それが目標だ。視認せよ。」
国村「敵機発見<タリー>1時方向」
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