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「うおおおおおお!」
空中からトライデントを大きく振り下ろすがそれを後方に飛び下がりケルベロスはかわした。
「なかなか速いな」
「グルルルルル……」
ーーまずは動きを止めるか…。
優はトライデントを地面へと突き刺した。
「ウォーターロック」
地面に水を流しこんだ。
その水は地面を伝ってケルベロスの足元へと流れ、そしてケルベロスの足に根っこのように絡み付いた。
「ウォォォォオォォォォ!」
足を固定され動けなくなったケルベロスは拘束をはずそうと必死に抵抗している。
「今だ!」
優はケルベロスの懐に入り込んだ。
「海王斬!」
トライデントを大きく振り上げケルベロスは真っ二つになった。
「ふう…」
「優!後ろだ!」
浩介の叫び声が聞こえ後ろを振り向くと真っ二つになったケルベロスの胴がそれぞれ再生し始めていた。そして胴はついに元の形へと再生した。
たださっきと違うのはそれが頭が1つしかないということと、ケルベロスが2体に分裂したことだけだった。
「なっ…!」
2体のケルベロスは同時に優に襲いかかってきた。
一体の攻撃はかわせたが、残るもう一体の攻撃をくらってしまい、5m近く吹っ飛ばされてしまった。
「優!」
「来るな、美歌!」
今にも走り出しそうな美香にむかって言った。
「……あーあ」
突然の呆れる声に美歌は横を振り向いた。
すると美歌の視界に入ってきたのは靴を履き直してる浩介がいた。
「2対1は流石に不利だな。………よし。ちょっと行って来るね」
美歌にそう告げ、浩介は走り出した。
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