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「あらあなた達。ちょうど良かったわ。今呼ぼうと思ってたのよ」
マスターはディアブロアーマーをスキャンする機械に置き、スキャンされたデータを眺めている。
「えーと。じゃあまずは優ちゃんからね」
「うん。よろしく」
「優ちゃんは相変わらず無茶な戦い方してるようね。武器の損傷が何よりの証拠だわ。今後はこのようなことがないようにしてちょうだいね」
「は……はーい…」
優は目を逸らして返事をした。
「次に浩介ちゃんね。あなたのは前回整備した時から何も変わってないわ。さては使ってないでしょ?」
「失敬な!この前一回だけ使ったよ」
「あらそう?ま、整備の必要はほとんどなかったわ。でも新しい武器をインストールしておいたわよ。詳しくは後で自分で見てね」
厚さ10センチはあるだろう資料の束を浩介に渡した。
「りょーかい……」
「最後に美歌ちゃんね。あなたは風属性の武器ね。余談になるけど実は私も風属性の武器だったのよ」
「そうなんですか!あれ?だったって……?」
「私、昔は悪魔狩りだったのよ。でも体が悲鳴をあげて引退することにしたのよ」
「現役の頃はマスターすごい有名だったんだぜ」
「んもう!褒め上手なんだから!」
と言ってバシッと優の背中を叩いた。
その一撃で優は昏倒しその場に倒れた。
「それじゃあ話し元に戻すわよ」
「は…はい」
「美歌ちゃんって武器の整備今日が始めて?」
「はい」
「やっぱり…」
「あの…どういう意味ですか?」
「美歌ちゃんの武器も所々損傷してるんだけど…。なんかねえ…損傷の仕方が綺麗っていうのかしら?まるであえてこういうふうに損傷させましたっていうくらい損傷の仕方が綺麗なのよ」
「なんだそれは」
呆れた顔で浩介が呟いた。
「まあ、直ることは直るから大丈夫よ」
「ありがとうございます」
その後美歌の武器が直った後、マスターの店でコーヒーを飲んで帰るまで会話をしていた。
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