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数時間後浩介は目を覚まし、速さになれる訓練として部屋中をある程度のスピードで高速移動していた。
「どうだー?もう慣れてきたかー?」
「ああ。もう大丈夫だ」
「そうか。なら実践形式に移るぞ」
「そう来なくっちゃ」
二人は高速移動の中で今までと変わらない戦いを繰り広げていた。
ーーこのままじゃあ埒があかねえ…
「ヘルタワー」
巨大な炎の塔はスライアを呑み込んだ。
「やるな。だが…」
スライアはさらにら大きい炎で浩介の炎を焼き尽くした。
「なら……鬼炎蟷螂」
浩介は畳み掛けるべく、スライアの顎へと蹴り上げを叩き込む。だがスライアはそれを難なくかわした。
だがそこからの踵落としはスライアの頭を捉えた。
「落ちろ!」
スライアは地面へと叩きつけられ、浩介も地面へと着地する。
「今のはなかなか良かったぜ」
傷一つないスライアはゆっくりと立ち上がった。
「げどな…その程度のスピードで俺に勝ったつもりか?」
スライアの足を包み込んでいた炎が異様な動きを見せる。
そして炎はやがて赤から青の炎へと変化した。
「この炎は俺でも扱いが難しいからよ……」
今までとケタ違いの熱気がスライアを包み込む。
「うまく避けてくれよ」
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