襲来

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「修行はめんどくさいから無し……って…」 「え~………」 「ウチの親父緊張感が無いんだよ……いつあいつらがやってきてもおかしくないのにさ…」 一人でブツブツと呟いている優だったが、二人の慰めによりなんとか正気になり学校へと歩き出した。 「ん?なんだあれ?」 優が指を指した方には人が集まっていた。 「行ってみる?」 「行ってみるもなにも、学校の校舎前じゃん」 三人は早歩きで人の集まりへ向かった。 「おー。天馬じゃん」 「おっす。どうしたんだこの群れは?」 「んー。これ見ろよ」 見るとそこには学校の中へと入る入り口が瓦礫で塞がれていた。 「なっ…!」 「そりゃ驚くよな。でもな一番謎なのは瓦礫で塞がれていたことじゃねえんだよ」 急にヒソヒソ声になりクラスメイトの男子は優の耳元でさらに呟いた。 「この学校の入り口を塞いだのって悪魔らしいんだよ。しかも人の形してたらしいぞ?」 「…!」 優達は声が出なかった。 なぜならその悪魔には心当たりがあるからだった。 ーーもう来たっていうのか? 「優…」 「ああ。わかってる」 優はクラスメイトの男子の方へと向き直る。 「なあ。それ、誰が言ってたんだ?」 「さあ?俺も人から聞いた話だからよく分からないけど、白髪のやつがそれを見てたらしくてさ」 ーーなるほど。 ーーこれは俺らへの見せしめか。 クラスメイトが去ったあと、三人はしばし黙り込んだ。 そしてそのまま授業が始まり、気がつけば放課後となっていた。
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