覇者の力

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「…そうか。お前たちには話してなかったな」 メロウスは革手袋を外し、己の手を見せた。 「なっ…!」 メロウスの手は悪魔と同じそれとなっていた。 「俺達は、『元』人間だ」 「元…?」 メロウスと共に来た悪魔達も人の形をしているが体の一部が悪魔のそれとなっている。 「どうして悪魔なんかに…」 美歌が何かを言いかけたところをメロウスの言葉が遮った。 「お前らには分かるまい。俺らの想いなど…」 もう互いに言葉はいらなかった。 優はトライデントを構え、美歌と浩介もそれぞれ攻撃の準備をしている。 「………」 「………………いくぞ」 メロウスの声が戦いの火蓋をきった。 声と同時に優、美歌、浩介の三人は消え、悪魔の5人も姿を消す。 そして三人はそれぞれ離れた場所で悪魔達と交戦していた。 優はメロウスと。 美歌は女と優しい口調の男。 浩介は子供と口調の悪い男。 そして戦いは始まった。
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