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鋭い水が流星のようにメロウスの肩を貫く。
「がっ………!」
「あまり油断しない方が身のためだぜ」
メロウスは着地すると同時に優から距離を取る。
「……一つ聞きたいことがある」
「なんだ?」
「お前ら人間…なんだよな…?」
メロウスは少し戸惑うように俯いた。そして、自虐的な笑みを浮かべて口を開く。
「ああ。人間だった。昔はな…」
「人間……だった…?」
メロウスは自分のアビスと化している腕を突き出す。
「俺達は遥か昔、魔界の深遠に落とされた人間だ」
「魔界の深遠…?」
「ああ。あそこの魔の瘴気にあてられ俺らはこんな体になった」
「なんでだ?なぜ魔界の深遠に落とされたんだ?」
「……俺が人間だった時代にも悪魔狩りはいた。だが当時の悪魔は今とは少し違う。あいつらは人間から悪魔を作っていたんだ」
「なっ……!!」
ーー今の悪魔は人間を食う為に殺している。
ーー人間を仲間にしようとする悪魔など今の時代ではまったくと言って良いほどいない。
「だから俺は深遠に落とされた後も頑張って人間界へと戻ってきた。俺の故郷にも行った。だが誰も歓迎してくれなかった。家族すらもな…」
「…………」
驚愕の真実に優は何も言えずにいた。
「だから俺は復讐する。魔界の奴らにも。そして…人間達にもな」
「…させねえよ」
トライデントを握り直して水を纏わせる。
「ココには俺の大事なもんがたくさんあるんでね」
「なら……まずはお前を殺すとしよう!!」
次の瞬間メロウスの周りの地面に亀裂が入る。
「神狩り発動」
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