覇者の力

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「お前ら……何故…?」 優、浩介、美歌は驚きの表情を見せるが何よりも一番驚いていたのはメロウスだった。 ティマを先頭に4人はメロウスの前に立ちはだかる。 「お兄ちゃんお願い!もうメロウスをいじめないで!」 「もし見逃してくれるのならこちらからは危害を加えないと約束する」 「……チッ。柄じゃねえけど……頼む…ここは見逃してくれ」 シオン、デビアと続いて落ち着いた様子で言う。 そして何も言わなかったがシャーナは頭を下げた。 「お前ら……よせ…そんなこと………」 「嫌だ!メロウスいなくなるの嫌!」 涙目になりながらもメロウスから離れないティマを見て優はしばらくしてからトライデントをしまった。 それを見て浩介と美歌も各々のディアブロアーマーを戦闘形態を解除する。 「俺は…お前ら殺すために来たんじゃねえよ」 仕方がないように腕を組み呆れる様にして優が言った。 「護りてえもん護るためにここに来た。……そんだけだ」 それだけ言って優は後ろを振り向き歩き出す。 「貴様ら………」 「早く行きやがれ。俺の気が変わらないうちに…」 優がそう言うとメロウスは何も言わずに仲間の肩を借りて歩き出す。 「……借りは返す」 「……おう」 それだけの短いやりとりをしてメロウスはその場を立ち去ろうとした。 次の瞬間ーーーー パン 乾いた音が響く。
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