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「え?」
「……………なん……だ…?」
見ればシオンの胸に穴が空いており、そこから大量の血が流れ出ている。
「ぐあっ…………」
シオンはその場に倒れ二度と動くことはなかった。
「シオン…!シオン!!」
シオンへと駆け寄るデビアだがシオンは一切の反応もなかった。
「ヒャッハー!!見ろよ!今、俺覇者の一人殺っちまったぜ!」
男の甲高い声が廊下に響く。
「……お前らが殺ったのか…?」
メロウスの見る方向には歪な形をした銃を手にした男が二人いる。
どちらも腕や耳が悪魔と同じ様なものとなっているのでメロウスと同じ『元』人間の悪魔達であることは容易に分かった。
「よお、メロウス。お前らが弱っている今しかねえんだよなあ。お前らを殺すのって」
男は再び銃の引き金を引く。
「あっ……」
乾いた音と共に放たれた弾丸はシャーナの頭部へと命中する。
シャーナもその場に倒れそれ以上動くことはなかった。
「てめえら!!!!!絶対に許さねえ!!」
アビスと化したデビアが駆け出す。
しかしーーーー
パンパンパンパン
「ぐっ…!ちくしょう…!」
「デビア…?」
小さい声でティマが名を呼ぶ。
「ティマ…メロウス……逃げろ…」
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