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「いやだ……死にたくねえ……誰か…誰か…」
誰かに助けを求めるわけでもないのにブツブツと独り言を言いながら男はビルを飛び移っていた。
「死にたくねえ…死にたくねえよお…」
「おい。ちょーっと待てや」
「ヒッ…!」
突如男の前に人が現れた。
月の光に照らされ姿がはっきりと現れる。それはスライアであった。
「てめえ……誰だよ…一体…何なんだよ!!!!!」
男は懐に銃を携帯している。だがスライアは何も武器を所持していない。冷静に物事を判断すれば自分が有利だと言うことが分かるが男は半狂乱となっておりスライアに背を向ける。
「逃げんな」
スライアは蒼い炎を纏い、男の頭上へと飛ぶ。
「獄・蒼炎蹴」
踵落としが男の頭蓋骨へと直撃する。そして蹴りの勢いでビルへと直撃した。しかし、勢いが止まることはなく、およそ15階はありそうなビルの一階のフロアまで床を突き破っていた。
「つまんねえことしてんじゃねえよ……クズが…」
小さい声で毒づいてスライアはその場から去った。
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