デュエマで埋め尽くされた街

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その後、バス停で光葉と別れた俺は、再びアックスと2人───と思ったが、何故かアックスはカードに戻ってしまっていた。 説明し忘れていたが、精霊は自分のカードが俺たちでいう「家」で、普通の精霊は大抵の時間、カードの中にいる。 だがアックスは、むしろ外にいる時間がほとんどで、1日の中でカードに入ることが無いこともよくあった。 だからこのタイミングでカードに入るなんて凄く珍しかったが、 正直、どうしようもないので、気にしないで俺は1人で登校を再開した。 ──── ─── ── 学生寮から徒歩20分掛けて、俺は自分の通っている高校、「第4決闘者育成高校」に到着した。 ここは、この決闘都市内では中の下くらいのレベルの学校であり、みんなからは略されて「第4」と呼ばれている。 その風貌は、創立18年の為か普通の公立高校よりは綺麗な気はする。 ……と言っても、基本的に『外』の公立高校と何ら変わりない。 「ん……結構ヤバいじゃん」 俺は校舎の壁にある大きな時計を見て、時間の無さに少し焦りつつ敷地内に足を踏み入れた。 そんな時、 「ひーろーきっ!」 俺の背後からそんな声が聞こえてきて、その言葉の終わりと同時に、俺の背中から肩に腕を回してきた。 振り向かなくても誰が分かる。 俺は前を向いたまま、そいつの名前を呼んだ。 「何だよ、夏騎……!」 俺に名前を呼ばれた男子生徒は、回していた腕を解いて、俺の隣に並んだ。
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