頭角のドラゴン

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その後、怜衣乃と一緒に教室に到着した俺は、いつも通りに授業を受けた。 そして放課後。 帰りのHRが終わると同時に、俺は教室を飛び出た。 迎えと思われる黒いベンツが第4高校の入り口に停まっているが見えたからだ。 他の教室からは見えない位置だから今はまだ大丈夫だろうが、下校で生徒が校門を出てしまえばスグにバレてしまう。 あまり騒ぎにはしたくなかったからだ。 「スグに出してください!」 急いでベンツに乗り込んだ俺は、運転手に発進するように伝えた。 けれど…… 「いえ、少しお待ちください。まだもう1人来るハズなので」 運転手はそう答えてエンジンをかけはしなかった。 つかもう1人……? 聞いてないぞ。 そう思った直後、 「はいはーい、ヒロっちぃ。詰めなきゃ入れないぞー?」 「えっ、れ、怜衣乃!?」 ベンツのドアが開き、何故か怜衣乃が俺を押して乗り込んできた。 もう1人って、怜衣乃の事なのか!? 「では、発進致しましょう」 その答えは合っているらしく、「もう1人」が来た事で、ベンツはようやく動き始めた。 走行する車の中で、俺はどうして怜衣乃も都市長に呼ばれたのか、という疑問と、 女の子がすぐ隣で座っているという状況にドキドキの板挟みになっていた。
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