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「ちょっと、いくら何でもそれは言いすぎよ!」
そんな時、同じメンバーの方から真っ向から反発する声が聞こえてきた。
聞き慣れた声だから、誰かはすぐに分かった。
光葉だ。
「決闘騎士団は学校のレベルで選ばれるもんじゃない、決闘の強さでしょ?」
前に出て、堂々と言った光葉は更に提案をしてきた。
「───だから、ここで証明すればいいんじゃないかしら?」
「はぁ!?」
俺は思わず声を荒げた。
だってつまり、ここの人たちの誰かと決闘するって事だよな……。
「良い意見です、菜季さん。私もそれが一番だと思いますよ」
オマケに富片さんも、光葉の意見に乗っかった。
決闘は逃れられないだろう。
問題は、俺と怜衣乃のどっちが決闘するかだけど……。
「ヒロっち、行きなよっ」
その時、怜衣乃が突然俺の背中を押した。
ついさっきまでは乗り気じゃなかったが、怜衣乃にそう言われるとやる気が沸き出てきた。
「俺がやります!」
だから俺は高々と申し出た。
すると、今度は怜衣乃とは逆の隣側から俺の肩に手を置かれた。
「なら、僕が相手をするよ」
それは、この決闘騎士団の長───雛岸さんだった。
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