デュエマで埋め尽くされた街

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黒ずんだ髪を、ただ流している俺とは逆に少しツンツンした髪型で、 少し着崩している俺と違い、Yシャツとズボンだけの制服をしっかりと着ている。 こいつの名前は、影井(かげい)夏騎(なつき)。 中学校2年の時に編入した学校で同じクラスで、決闘都市で初めて出来た友人───いや、親友かな。 正直、俺よりカッコいいのに、浮いた噂は全く無い。 少し謎のあるヤツでもある。 「いよっす!」 相変わらずの爽やかスマイルで挨拶してくる夏騎。 だが、口元が何だかニヤついている。 な、何だ……? 不気味に疑問を感じたが、その理由はすぐに把握できた。 「今日も仲良く菜季ちゃんと登校かよ。幼馴染みだからって仲良すぎだっての、本当は付き合ってんじゃないのか~?」 ……そういう事か。 俺は頬が熱くなるのを感じながら、慌ててそれを否定した。 「いやいや、んな訳ねぇっての! そもそも、俺みたいなのが光葉に釣り合うわけが無いだろうが!」 「一緒に登校してて、その言葉はかなり説得力に欠けるぞー?」 否定はしたものの、夏騎はすぐに信じてくれない。 結局俺は、教室に到着するまで夏騎による言及が続いたのだった……。
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